プロフィール
「みえない」・「見ない」ことで、あなたにどんな変化が生まれるでしょう?どんな効果が生じるでしょう?
私は、人生半ばで視覚障碍者となった「ひとり多様性人間」です。
自分の人生経験や特性を活かしてファシリテーションやプログラムデザインを行っております。
現在は日本ブラインドサッカー協会(JBFA)にて勤務。学生向け体験授業のスポ育、企業向け研修のオフタイムビズ、一般個人向けワークショップのオフタイムを担当。
またプライベートでも学校授業や主に五感をテーマにしたワークショップのプログラムを実践しています。
誰にも負けない笑顔と失敗を恐れぬチャレンジ精神がセールスポイントです。
認定WSD資格 取得年度
2024
主な活動地域
全国各地の小中学校や企業様。また公園や庭園も良く使用しています。
私のワークショップを語る3つのキーワード
※ワークショップにおける自分自身の「特質」を踏まえたキーワード3つを説明しているものです。
休憩時間の有効活用
感察力
アイマスクの活用
1. 休憩時間の有効活用
これはプログラムデザインに関わるキーワードです。
60分を超すものに対しては必ず5分から10分の休憩を挟むことを心掛けています。
これは参加者にとっての空気の入れ替えやマインドセットの意図が含まれます。
併せて自分(たち)にとっての貴重な時間としても捉えています。
体調管理やモチベーションの意地はもちろん、時間の調整やその後のワークの進行計画の見直し、他のスタッフとの意思の統一、情報の共有などを行う時間としています。
それによることの到達地点の設定、働きかけや介入の度合い、大幅な方向転換(ワークのカットや差し替え)の調整が余裕をもって行えるようになります。
また話し合いにおける停滞やカオス状態に対しても待つという選択がしやすくもなります。
これまで時間内に収めることにこだわるがあまり時間のカットの仕方にばかり目が向いていました。
プログラムやワークの中に延長しても良いポイントを予め設計しておくことで、我々実践者も余裕が持てますし、参加者にもワンステップ踏み出すチャンスを与えられるだろうと気付きました。
2. 感察力
これはファシリテーションに関わるキーワードです。
私自身視覚障碍者ですから観察が難しい代わりに五感を研ぎ澄ませて参加者を察する必要があります。
体で感じたことからマッチングやフィット感へと繋げていくことが特性でもあり強みとなっています。
例えば参加者が会場に入ってきたときの様子の場合。
他の参加者との関わり方(会話の内容)、どこに身を置いて待機するか、私(ファシリテーター)との距離感、準備された道具の扱い方などなど情報収集をします。またインタビューをして相手の反応をチェックしたりしています。
それにより自己紹介や導入の部分での問いかけやテーマ設定に役立てています。
それと夢中で取り組んでいる最中に実は起きていた現象や発せられた言葉を拾っておきます。
それを題材として振り返りをすることから体験することでの腑に落ち感に繋げています。
狙いとしては事実=自分事としてはっとさせられることでスイッチを切り替えてもらうため。それと説得力を向上させるためです。
私自身も集中力を高めているので健常者にはないであろう視点を持つことが出来たり、誰も気づいていないことを察知したりすることができています。
3. アイマスクの活用
ブラインドサッカーという競技の特性や経験を活かしたいという理由でお渡ししておりますが必須と言うものではありません。
主な効果として
・心理的安全性の向上
具体的には人の目を気にしないで済む。参加者の関係性をフラットに出来るといったところです。それにより発言のしやすさに繋がっていると感じます。
・感覚が鋭くなる
普段耳に入らないような音や身体バランス、などいつもとは違った情報キャッチから新たな気づきが生じやすい。
・思考と行動のギャップに驚く
良くも悪くも自分の本性が隠せなくなります。己の中に潜むバイアスと向き合うことで主にダイバーシティやインクルージョンに対する課題解決のヒントとして活用することが出来ます。
結果的に目を隠すことが自分にとっては日常に近い状況であり、すでに持っている感覚だからこそ心に刺さるような問いかけのしやすさに繋がっているものと実感しています。
本来リフレクションデザインに関するキーワードと思ったのですが今のところこれと言ったものがありませんでした。次回はそこが更新できるように念頭に置きます。
ワークショップ実績
2023年秋以降の1年間
●2023年10月
所沢航空記念公園で開催されたユニパークフェスタ2023にて
大声コンテストを実施
1対1の対戦形式。お互いの心の内を大自然に向かって吐合出してもらいます。審査は心で計測。お互いの絆を深めてもらうことが目的でした。
●2023年11月
東京都墨田区向島百花園で開催した五感で繋ぐ合作短歌ワークショップ
5人一組で庭園内を散策し、五感で感じたキーワードを収集。それを元に五七五七七の短歌を協働制作。普段感じることが出来ない情報をキャッチしながら「たかが庭園散策」をより深く楽しんでもらう、江戸文化に触れてもらうことが目的でした。
2025年6月より所沢航空公園にて五感で楽しむ園内ウォークを実施準備中。
●2024年6月~7月
さいたま市立大宮国際中等教育学校にて。
パラスポーツを通じて「多様性とは」をテーマに合計5回の授業を計画実施。
これはブラインドサッカーのクラブチームスフィーダ世田谷BFCの活動として仲間とともにプログラムの検討から役割分担、当日のスタッフを準備しました。
最終的には4回の授業を踏まえて、自分たちで企画をし、下級生に対してテーマに沿った授業を実施するというものでした。
2025年は12月に実施予定。
○仕事においては年間60件前後の案件、3000名以上を対象に主にダイバーシティを題材とした授業、研修、ワークショップを実践しています。