プロフィール
専門は日本語教育です。日本語教師として毎日の授業活動にワークショップを取り入れています。大学の講師をしていることもあり、留学生と日本人学生との交流のワークショップをデザインして実施することもあります 。
また、NPO多言語多読の正会員であり、その活動の中で、多読(という語学の学習方法)の普及のためのワークショップや、日本語多読のための読みもの作りのワークショップなどをデザインし、かつ、ファシリテーターを務めています。
多読普及のワークショップはマレーシア、ウズベキスタン、キルギス、インド、カンボジアと海外でも実施し、COVID-19の影響による世界的なオンライン化もあって活動の場はかえって国際的に広がっています。さらに、地元埼玉県のAll Alive Project 埼玉という地域の任意団体で、応用演劇のワークショップを企画、運営するスタッフとしても活動しています。
認定WSD資格 取得年度
2016年度
主な活動地域
首都圏。オンラインなら世界中。
私のワークショップを語る3つのキーワード
※ワークショップにおける自分自身の「特質」を踏まえたキーワード3つを説明しているものです。
自然
信頼
観察
1. 自然
参加者がワークショップでストレスなく自分を出して活動するためには、参加者が興味を持って自ら取り組みたいと思えるように、プログラム・デザイナーは仕掛けを用意し、ファシリテーターは場づくりを行う必要があります。
そのためには、無理に力を加えるのではなく、高いところから低いところへと水が流れていくように、参加者が自然に活動に向かっていくようなプログラム作り、環境づくりが大切だと思っています。人は、自分がしたいと思ったことをしているときに、いちばん能力を発揮し、やったことについての満足感も得られるものだと思うからです。
2. 信頼
ワークショップでは参加者が主体的に参加しなければ意味がありません。参加者が「やらされている」と感じるようなプログラムやファシリテーションでは、主体性は期待できないでしょう。
参加者に主体性を持って行動してもらうためには、プログラム・デザイナーもファシリテーターも、参加者を信頼し、手綱を預けてしまうことが必要だと思います。枠組みを用意したら、あとは腹を据えて参加者に委ねるべきです。
また、参加者も、プログラム・デザイナーやファシリテーターを信頼しなければ、心から活動に没頭できないでしょう。参加者の信頼を得られるようプログラムをデザインし、ファシリテーションを行うべきだと思っています。
3. 観察
参加者が安心してのびのびと活動に参加できる場づくりをするためには、ファシリテーターは詳細に参加者の様子を観察する必要があります。観察によって状況を把握し、介入が必要かどうか、必要だとしたらどんな介入をするかを考えることができます。活動自体は参加者に委ねつつも、最適の環境を整えるためにも観察は重要であると考えます。
また、詳しく観察することによって、活動後に、参加者のふりかえりを助けたりすることもできます。参加者自身が気づいていない点について、第三者の目から指摘することができ、それが、参加者の気づきのよすがとなることもあります。特に、観察に基づいて適切に「褒める」ことによって、参加者が、得られた気付きを肯定的に自分の中に取り込めることになると思います。
さらに、観察は、プログラム・デザイナーやファシリテーター自身のふりかえりにも役立ちます。プログラムやファシリテーションの評価や改善のためにも、深い観察が必要だと思っています。