プロフィール
演劇人。以前の劇団に在団中、利賀村や鳥の劇場(鳥取)にて演劇が地域に根付いているのを目の当たりにし「公演以外でも演劇と社会を繋げる方法があるのではないか」という思いに駆られ、社会的に第四の壁を破るため演劇ワークショップのファシリテーターを始める。
現在は主に小・中学校や高校にて、演劇のコンテンツを利用したコミュニケーションやキャリア教育のワークショップを多数実施。
地域と公共劇場との結びつきに興味関心があり、世田谷パブリックシアター・演劇ワークショップラボのメンバーとしても活動中。
2018年、国家資格キャリアコンサルタントを取得。
無意識なことを意識化し、自己理解を深め、上演にとらわれない自分たちだけの演劇を目指しています。
認定WSD資格 取得年度
2018年度
主な活動地域
東京から世界へ
私のワークショップを語る3つのキーワード
※ワークショップにおける自分自身の「特質」を踏まえたキーワード3つを説明しているものです。
演劇のことをします
コミュニケーションを考えます
自己理解は怖くもしんどくもないです
1. 演劇のことをします
どんなワークショップを行うときも、演劇的な要素を大切にしています。
演出家のピーター・ブルックは「何もない空間」と「そこを横切る人」と「それ見ている人」があれば演劇が成り立つと言いました。
わたしが思う演劇的なワークショップはその3つに「振り返り」を加えたもので、それをどう感じたか、ひとりで思い返したり(内省)、別の人とシェア(共有)したりできれば、無理して何かを演じる必要はないと思っています。
他の人の前で何かを行うという行為が、すでにその人の特別な表現であると考えています。
また、時として演劇は他人であるはずの「役」を自分として生きることもあります。
演じる時はその役に対し、なぜ?と問い続けることや演じている自分を俯瞰して見ることを切り離すことはできません。
なぜそう言うのか、なぜこうしたのか、なんとなくあたりまえだと思っていることもすべて一歩外側から意識的に考え思いを巡らせてみると、見えてくるものがあると思っています。
2. コミュニケーションを考えます
人間はひとりで生きることはできず、他人や自分以外の事物との関わりは避けることのできません。
演劇も先述したようにたったのひとりでは成立できません。
でもそんな前提を踏まえつつも「コミュニケーションが大事」というひとことで片付けてしまわず、なぜ大事なのか、何が大事なのか、本当に大事なのか、と、自分と他の人や世の中との関わりを考えていきたいと思っています。
オンライン化が進み、以前より限られた情報の中で人とやり取りをしないといけないことも増えてきました。
そんな中で自分はどんなふうに人や世の中と関わっているか、自分以外の人はどうか、家族は、仕事は、など、日常の関わりをもう一度考え見つめ直していきたいです。
自分のことを見つめるためにも、人や世の中との関わりを考えることは大切だと思っています。
3. 自己理解は怖くもしんどくもないです
自分の顔を見る機会は、他の人の顔よりもずっと少ないものです。
でも鏡の中のいつもの顔はなんだか見慣れてしまい、皺や白髪もけっこう増えるまで気づきません。自分のことは自分が一番わかってない場合がほとんどです。
一方で誰にも自分の心の中だけにある、自分でも気づかない自分もいると思います。
なかなか気づけない自分のこと、誰にも晒せない自分のこと、自分って何?を演劇の力で少し距離をとって外側から考えられるワークショップを行います。
演劇でいつもと違う感覚を感じること、行動と感情を紐づけて考えることなどを体験し、そこから自分に対してなぜ?と問いかけることで、本当の気持ちに気づいたり、抑えていたことに正直になれたり、いろいろな自分と出会うことができればと思っています。
ワークショップ実績
いくつかの団体と協力し東京都内の中学、高校で年間100回ほどの演劇を使ったキャリア教育やコミュニケーションワークショップを実施。
また、世田谷パブリックシアター・演劇ワークショップラボのメンバーとして、演劇ワークショップの企画・運営を行うとともに、世田谷区内の小学校や世田谷パブリックシアターで行われる演劇ワークショップにファシリテーターとして参加。
その他、企業研修での演劇ワークショップ企画及びファシリテーターや、俳優養成所の講師などとしても活動中。