プロフィール
ナレッジサイエンス・ラボ 代表
サイエンスカフェ主催団体「科学ひろば」共同代表
サイエンスカフェ・ポータル管理人
エール株式会社 サポーター(外部社員の気持ちやホンネを「聴く」伴走者)
SSDC(社会システムデザインセンター)事業創造デザインプログラム 運営メンバー
株式会社ミーミル NewsPicks Expert(バイオ・農業分野)
内閣府食品安全委員会委嘱 食品安全モニター
コーディネーター/ファシリテーター/科学コミュニケーター/リスクコミュニケーター
長らくライフサイエンスの研究支援ビジネスの業界に携わってきました.日本におけるサイエンスカフェの草創期からサイエンスカフェの運営・ネットワーキングに関わってきました.
サイエンスカフェの企画運営からワークショップのファシリテーションまで,特に科学と社会の対話の場づくりをサポートすることを得意としています.
認定WSD資格 取得年度
2018年度
主な活動地域
首都圏を中心に全国どこでも
私のワークショップを語る3つのキーワード
※ワークショップにおける自分自身の「特質」を踏まえたキーワード3つを説明しているものです。
協働性
柔軟性
ジブンゴト化
1. 協働性
ワークショップは,参加者のみならず実施者にとっても学びのプロセスだと思います.ワークショップは,ワークショップデザイナーという特殊技能を持った人たちが完成されたプログラムデザインをプロダクトとして提供し,参加者にこちらの意図したとおりに振舞ってもらうことが目的ではないと考えます.多様な価値観をもつ人たちの中で,ワークショップデザイナーの固定観念で決めつけず,動的な場の変化に協働的に振る舞うことが重要だと思います.私自身はニュージーランドの政策決定における市民参加のワークショップの場の設計からヒントを得たこともあります.
ワークショップデザインを大学で学んでこなかった人たちも,プログラムデザインのプロセスを通じてワークショップデザインの重要性と手法を協働のもとで体験的に学習し,参加者も実施者とともにプログラムの本番でプログラムデザインのプロトタイプを協働して試行する場だと捉えています.
2. 柔軟性
ワークショップは,場の柔軟性が重要だと考えます.あるいは即興性と言い換えても良いかもしれません.
ワークショップは意図をもった実施者によるプログラムを参加者が試行する場であり,実施者と参加者が協働する場です.逆に試行無くしてワークショップとは言えないと考えています.
参加者にとって初見で行うワークショップにおいて,実施者が考える意図と参加者が捉える意図とは往々にして乖離することがありますし,意図のずれが発生することはむしろ必然と考えるのが良いと思います.
プログラムをあらかじめ決めた香盤表のとおりに進めるということよりも,香盤表そのものに柔軟性を持たせるとともに,実際のワークショップの現場においても柔軟に対応することが重要です.
ワークショップという名の出来レースに出会うこともありますが,私の見立てではこれはワークショップとは似て非なるものだとおもいます.柔軟性の担保には場慣れが必要ですね.
いろいろな意図と実際のずれをどのように対処するのか,ゴールやアウトカムがしっかりと腹落ちできていれば,それに向かって動くだけなので,場に柔軟性を持たせても軸がぶれることはないと思います.
3. ジブンゴト化
ワークショップの肝は「ジブンゴト化」だと思います.仮に第三者の誰かにマウントされて,やらされ感満載でワークショップに取り組んだとしても,あまり意味がないと考えています.
ワークショップのゴールやアウトカムをしっかり押さえ,そのために自分自身がこのワークショップで何をすべきかが理解できれば,腹落ち感のない単なる形だけの「ワークショップごっこ」にはならないでしょう.
プログラムの種明かし(意図びらき)は,必ずしもワークショップの後で行うものと決まっているわけではないと考えています.最初に目的やゴールを示し,ワークの意図を説明してからの方が効果的な場合もあり得るでしょう.
目的やゴールから,ワークショップという形式が必ずしもベストなやり方ではないかもしれません.目的にもよるのでしょうが,まずはゼロベースで考えて,ワークショップの結果として「ジブンゴト化」し,それぞれの持ち場になにがしかの成果(完成形である必要はない)を持ち帰れることが重要と考えます.「ジブンゴト化」できず,参加後の感想が「たいへん勉強になりました」とならないようなワークショップを目指しています.
ワークショップ実績
・科学夜話 「培養肉カフェ」(2019.08.18)・オンラインで哲学カフェに挑戦!集まったみんなで楽しく考える哲学カフェを通じて,ファシリテーションに必要な場のデザインと対人関係のスキルを体験しよう(2020.04.25)
・わかりあえないことからはじめよう – これからを生きるためのミニワークショップ(2020.05.30)
・科学技術の社会実装とファシリテーション(2020.11.14)
・アーティスト・僧侶の風間天心さんと感じる『人や組織の支援における「善」と「美」』(2020.12.26)
・科学技術の社会実装とファシリテーション2 ~市民対話の実例から学ぶ~(2021.02.13)
・『利他学』から考えよう!「どうしたら人は協力し、助け合うことができるのか?」(2021.02.27)
・今こそ!シナリオ・プランニング〜不確実な未来への構えをつくる思考法〜(2021.04.17)
・実践から学ぶ 個人と組織のホールネス〜自分の組織が進化するためにあなたができること〜(2021.06.26)
・『進化思考』アクティブ・ブックダイアローグ in はこだて国際科学祭2021(2021.07.22および2021.08.07)
https://sciencefestival.jp/event/shinkashikou-1/
https://sciencefestival.jp/event/shinkashikou-2/
・「想像&創造してみよう!自動運転のある生活・社会」〜「SFプロトタイピング」手法を使って〜(2021.08.21)
・環境サイエンスカフェ「わかんないよね 個人衛生としての感染症対策の歴史 〜マスクを題材に〜」(2021.08.28)
・『進化思考』著者 太刀川英輔さんと考える「変異と適応」によるファシリテーションのシン・創造(2021.10.23)
・ファシリテーションの力で社会変革を起こそう!!~コミュニティ・オーガナイジングから学ぶ~(2022.02.26)
・FAJ読書カフェ vol.1「わかりあえない」を越える(2022.04.09)
・FAJ読書カフェ vol.2 「世界の民族超入門」(2022.06.04)
・ビジョンワーク in KANSAI(2022.06.19)
・ファシリテーション・サミット東京2022「議論を問い直す」(2022.06.11~2022.06.12)
・FAJ読書カフェ vol.3 「ソーシャル・ファシリテーション「ともに社会をつくる関係」を育む技法」(2022.08.06)
・FAJ読書カフェ vol.4「今いる仲間でうまくいく 宇宙兄弟 チームの話」(2022.10.08)
・なぜ多くのオープンイノベーションは上手くいかないのか? ~共創の場づくりファシリテーションについて考える~(2022.10.22)
・FAJ読書カフェ vol.5「「やっぺす!」石巻のお母さん、まちづくりに奮闘する」(2022.12.10)
・「悪いコトバ」の謎に迫る! ~ファシリテーターのための「悪い言語哲学入門」 ~(2022.12.24)
・FAJ読書カフェ vol.6「動機のデザイン ~現場の人とデザイナーがいっしょに歩む共創のプロセス~」(2023.02.18)
・想像&創造してみよう! 未来の街・未来の暮らし ~SFプロトタイピングで広げるまちづくり~(2023.02.26)
・FAJ読書カフェ vol.7「まずは小さくはじめてみる」(2023.04.08)